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EU周遊記 10 (最終回) -イギリス ロンドン から 本国 羽田へ 雑な談/ヒースロー空港/戦利品/帰国後-

2024年12月19日

このシリーズもようやく最終回です。

最後に拾えていなかった話をまとめてかっさらって、締めといきます。

ホテルを発つ

ついに帰国の日です。予約便は朝の8:30頃なので5:00頃にはパディントンを発つ必要があります。

ヒースロー空港へ向かう手段としては地下鉄・ヒースローエクスプレス・タクシーなど手段がいくつかありますがストライキの話を聞いていたのでヒースローエクスプレスを選択しました。

特急列車の始発は5:10なので4:30頃にホテルをチェックアウトします。

ホテルに入った初日、部屋までの登り階段では荷物を運んでもらい、5£をチップで払ったので、フロントの方に頼んで同じように下りも運んでもらいます。

エレベーターが無いのはかなり驚きます。ヴィクトリア時代の建物みたいな話をよく聞きますが、エレベーターくらいつけてもいいんじゃないかと感じてしまいます。

それも狭すぎる立地上無理があるのでしょう。

今帰国の便はJALなので、重量規定に合わせるため荷物の塊が増えています。

預け荷物が2つでそれぞれ23kg以下、機内持込の手荷物が10kg以下です。

来る時に使った大きめのリュックを預け荷物用に使っています。鞄は大小合わせて3つ+スーツケースを私は持ち運んでいたのでした。

ロンドンで新しく鞄かスーツケースを買う羽目にならなくて良かったです。

荷物をフロントまで下ろしてもらい、現金5£のチップを払った後、"Can I check(knowと言ったかも) the weight of baggage?"みたいな英語で質問します。

「計る」「計量する」といった単語が出てこなかったのです。

"Scale?"と返ってきたので、Yes!と答えます。

秤="scale"。覚えた。これは忘れない。

出てきたのは体重計のようなものではなく、紐に体温計のような機械のついた秤です。

つまり、「荷物の重量を計測するためだけの機械」ということです。

流石ロンドン、こういう事例がよくあるのでしょう。

ちなみにパリのホテルではフロントに温泉でよくあるようなアナログ体重計が置いてありました。

スーツケースとリュックサック、2つの重量に問題が無いことを確かめ、4:40頃まで暖かいホテルで待機します。

「SNSでレビューをしてくれ」と言われメモを受け取った後、日も昇らぬ時間パディントン駅へ30kgの荷物を携えゆっくりと向かいます。

徒歩3~5分とかその程度の距離ですけれども。

パディントン駅からヒースロー空港へ Heathrow Express

駅へ到着すると、外気がそのまま吹き込む待合エリアでしばらく過ごします。私と同じように列車を待つ人がちらほらいます。

もちろん地下鉄方面へ行く人もいます。

ヒースローエクスプレスはNational Railの管轄なので、乗り方はEustonからブレッジリーへ行った時とほぼ同じです。

電光掲示板に映るオレンジ色のWait表記がプラットフォーム番号になるまで20分程待機。2次元コードが映るチケットを改札にかざして入場します。

列車には紫色で塗装されたビジネス用車両と緑の普通車両があります。緑の車両の前でしばらく待っていると、開閉用のボタンが光ります。

スーツケースをラックに置き、真横のシートに腰掛けます。ヨーロッパ最後の列車です。揺られること20分弱、ヒースロー空港第2・第3ターミナル駅に到着です。

ホームへ降り立ち、ひたすら歩いて地上のターミナルへ這い出ると、妖艶な紫でライトアップされた第3ターミナルがお目見えです。

まだ真っ暗の中、手続きができる時間までウロチョロしながら待機します。

預け荷物と保安検査

私が預けなければならない荷物はリュックとスーツケースの2つです。しかしリュックは裸の状態なのでラッピングをします。価格18£。

繭のようになったリュックとスーツケースをJALカウンターへ運び、タグを付けて預けます。スーツケースはコンベアに置くだけのセルフサービスです。

しかし、繭は入ってくれなかったので機械未対応の預け荷物エリアに繭を置いて保安検査へ向かいます。

保安検査の外にめぼしい店がなかったのでさっさと入場します。

電子機器と上着を分け、靴を脱ぎボディスキャナーを通ると、広々としたショッピングモールが出迎えてくれます。

最後のショッピング

ここがロンドン土産を買う最後のチャンスです。土産屋もHarrods(ハロッズ)もここにあるので、ある程度急ごしらえの土産を用意することもできます。

Harrods土産購入の指令を受け、なんと合計69£を排出することになりました。(自己負担ではないですが)

傘、1つ30£です。5€しなかったドイツのMüllerが段違いに良心的に見えるお値段です。

また、別店舗でエビワンの水を買いましたが750ml 3.19£です。日本だと100円しないくらいの水がここでは6〜7倍の価格とは…オレンジジュースなどはさらに割高です。

最後にロンドン地下鉄のロゴをあしらったステッカーをリベンジで買いました。一つ2.49£です。今となってはしっかりPCの面に張り付いています。

プライオリティパスでラウンジへ滑り込み、オレンジジュース2杯とソーセージ一本を胃に入れつつ約40分が経過。やっと外が明るくなってきたと思ったら、定刻が間近です。

日本語に囲まれながら搭乗です。さらばイギリス ロンドン。さらばヨーロッパ。また逢う日まで。

ヒースロー空港から羽田空港へ

機内食は日本風味で美味しいかと期待しましたが、割と微妙です。

1食目は豚丼(これは美味しい)。2食目(朝食)は月見ハンバーガーに挟まってそうな円形の卵と野菜が混ざった温かい食事でした。

このパックの中身の写真は2食とも撮り忘れました。

間には菓子とドリンクの支給があります。抹茶どら焼きと亀田製菓のおつまみミックスは美味しかったです。

映画を2本、帰国前日発売のゲーム、マリオ&ルイージRPG ブラザーシップ!を楽しみながら過ごしましたが、全然眠ることができません。

しかも機内のトイレの半数が故障しており4〜5人の列が常にできている状態でした。

飛ぶこと約半日、羽田の地を踏みしめると、まるでロンドンと変わらぬ冷気と陽光に晒されながら最後の関門「税関」へ向かいます。

税関

私のスーツケースにはドイツから持ち帰った500ml缶ビールが5本入っています。日本の免税範囲は1本760mlとして3本まで。つまり2280mlです。

500mlが5本ということは2500mlなので免税範囲超過で申請が必要です。

スーツケースと繭と化したリュックを回収し、スマホから申請事項を入力します(紙もあります)。税関エリアの機械で2次元コードを読み込み、確認エリアへ行きます。職員が電卓を叩いて税金を算出、支払いかと思いきや、支払額が100円以下になったので端数切り捨てで免除とのことでした。

日本時間11月9日7:30。帰国直後にも関わらず昼からある講義に出席するため、再び鬱陶しくも懐かしい雑踏へ足を向けるのでした。

戦利品の確認

私が持ち帰った物品はこのようなラインナップです

・Müllerの折り畳み傘 ・メルセデスベンツミニカーx2 ・REWEのエコバッグx2 ・ハリボーグミx8 ・スペキュラーズ ・研究室でもらったチョコレートx3 ・Milka板チョコx4 ・Maggiのインスタントパスタx8 ・Milkaチョコチップクッキーx2 ・hoepfner(500ml)x5 ・ドイツ語ポケモンカードx4 ・KITのエコバッグ ・KITのトレーナー ・Navigo Easy ・エッフェル塔ステッカー ・FRENCH CANCANのオルゴール ・シテ王宮ガイドブック ・MONOPRIXのエコバッグx4 ・フェレロ ロシェのチョコレート(16コ)x2 ・Oyster Card ・グリニッジの懐中時計 ・ベルファストのガイドブック ・ブレッジリーパークのガイドブック ・コンピュータ博物館の本(THE BOMBE) ・シャーロックホームズ博物館のペライチのガイド ・フォートナムメイソンのお茶x3 ・パディントンミニぬいぐるみx3 ・ハロッズのお茶x3 ・ロンドンバスミニカー ・ロンドンタクシーミニカー ・ハロッズのケースx2 ・ハロッズの傘 ・ロンドン地下鉄ステッカーx2 ・ヒースロー空港で買ったEVIANのペットボトル(廃棄物)

連ねてみるとなかなかに多いですね。

まだ重量に余裕があったと思うと、本の類をもう少し買ってもよかった気はします。

帰国後でも手に入るものたち

ヌテラ

ドイツで途中まで食べたヌテラ、イギリスやフランスでも見かけましたが、帰国後のスーパーでも普通に発見できます。

世界的に有名なものなので、良く売っているのですね。持ち帰らなくて正解です。

グリニッジのグッズ

グリニッジ天文台併設のショップで売っているものは、通販でも購入できました。

日本にも輸送できるようですが、輸送費は超割高です。

それに、このあたりのグッズは体験としては対面で買うのが一番です。

紅茶

ロンドンのホテルで毎日飲んでいた紅茶。

はて、何のブランドだったのか。私は写真に撮っておらず、諦めかけたその時。

ホテルの部屋全体を撮った写真をよ~く見てみるとブランドが判読できることが判明しました。

PG tips。調べてみるとイギリスの庶民的な紅茶なようです。Amazonで調べると、なんと80パックで1200円程度。お手頃です。

また、フォートナムメイソンは普通に日本でも通販で買えます。わざわざここを読んで買う人はいないでしょうけど。

すぐさまPG tipsを購入し、研究室でいつでも飲めるようになりました。この時から私は紅茶ばっかり飲むようになり、すっかりコーヒーを飲まなくなりました。

(コーヒー頭痛くなるし...)

後々よく調べると、このPG tipsはLipton社の製品の1つです。あのLiptonの会社です。

日本にいるときこれを知らなかっただけで、結構容易に手に入ること製品な気がします。今度スーパーでも探してみましょう。

シリーズの締め

なんだかんだ3か月近く綴ってきた(草稿は出発時から書き始めていた)EU周遊記も今回で締めとなります。

帰国してからの日々は東京だろうが、神奈川だろうが、どれもこれも見知った光景であり、大きな施設や大量の人だろうと新鮮さを感じない自分をより強烈に感じます。

見知らぬ場所に行くというのは自身の無知を知覚し、奮い立たせる劇薬です。

そうして通学・通勤で毎日のように往復していると、ふと思い出したことがあります。

ドイツでは買う食事を毎回試したことのないものにしていました。

REWEなら買ったことのないソーセージや冷凍食品を。パン屋なら頼んだことのないメニューを。

必ず「身の回りにあるものでまだ知らないものを試す」ということをしていました。

それが帰国してからはどうでしょうか。

同じ道を使い、同じコンビニを使い、同じスーパーを使い、同じラーメン屋に行き、同じ飲み物を、同じメニューを頼む。

少し遠出してもこれの繰り返し。

知っているものしか扱っていない。

そんなことをしていると、1か月、2か月と経過していたのです。

ドイツ・フランス・イギリスにいた1か月の記憶はまるで昨日のように思い出せるのです。

パリやロンドンの食事はほぼ全部思い出せるのに、昨日の食事すらまともに思い出せないという事実に驚愕します。

私の脳は直近1か月の記憶をパリでの3日にすら遙かに及ばないと判断しているのです。

新しいものを試し、見極め、体験し、判断する。学習とはそういうものであり、人生とは学習の連続です。というどこかしらで聞いた言葉。

耳にタコができるほど聞いた大原則を忘れて、もしくは意図的に無視して、1か月を過ごしていたのです。

今や機械すら学習する時代。学習しなければ知能とすら呼んでもらえない時代。

新しい刺激がなくなれば、学習がなくなる。学習がなければ、知能である意味すら失ってしまう。

知恵を広げるためにその努力を怠ってはならないという戒めを再度頭に残すため、私はまた何かを試し、作るでしょう。

またひとつ、やったことのないことを試す。それは読書かもしれないし、新しいCSS要素を試すのかもしれないし、誰かのコンテンツを享受することかもしれない。

そんな挑戦を積み上げていこうという自らへの戒めを課し、本シリーズの締めにしようと思います。

ここまで読んでくださった方、ご愛読ありがとうございました。

また別の機会でお会いしましょう。

2024年12月19日 飛行物体